診断~現在の抗AChR
💉血液検査結果のまとめ
前回発症からの10年を振り返り治療の進歩のお陰で入院なしの一年を過ごすことができたことを書いた。
先月3月 7クールの治療(ウィフガート)の医師との会話で抗体陰性(セロネガティブ)の話がでた。それで、今までの血液検査記録を自分のPCへデジタルデータ化のついでにこの数年の抗AChR抗体数値の変化についてまとめることにした。
実はここ数年抗AChR(抗アセチルコリン)はずっと0.2NMOL/L未満の状態(検査値)にある。
2012年発症時抗体陽性
筋電図でほぼ確定診断
載初の診断と検査時左目眼瞼下垂とテンシロンテスト、筋電図検査結果(Waning)でほぼ間違いないと診断された。
●Waning・・・刺激を繰り返すと次第に波形が小さくなる
この時特定疾患や難病について重く捉えてなかった。病気もわかったことだし、治療して少し休めば治るだろうと思いながら医師からの説明を聞いていた。
血液検査(抗Arch)に3週間ほど要するとのことで検査結果待ちと、他の疾患(鑑別疾患)を疑う可能性の検査結果が出てから『特定医療費申請書類渡します。』との説明。聞いたことのない病名でこの時、病気について深刻にに考えていなかった。
薬局で自身の病気の深刻さを知る
薬の処方箋を持って薬局に行って薬剤師の説明でこの病気を知ることとなる。
難病やその治療が高額で自己負担(当時1ヶ月薬代総額15万の3割自己負担が約5万円)になるよと説明に驚いた。(プログラフが高額)
薬剤師の方からとにかく治療費が大変だから医師から医療費助成の申請書類を受け取ったら早く手続きを済ませるようにとのアドバイス。
受付した日から医療費の助成対象となるため、自身で手続きできないときは親族、知人にお願いして早く手続きを!
抗AChRの値はそれほど高くない
血液検査結果:(渡される検査結果の紙媒体はすべて保管)
いつか整理しようと考えていたが・・・ようやくやる気になる。
2014年3月の検査値は0.3NMOL/L(載初の血液検査)
【基準値0~0.2NMOL/L未満が陰性】
これまでの治療経験と抗体値
治療と抗体値
初期治療の頃、抗Arch陽性で血液浄化(吸着)で症状改善が見られ、吸着と免疫グロブリン、ステロイドパルスのセットで入院治療を繰り返していた。
胸腺摘出後抗体値は0.2NMOL/L未満へ
0.2未満(数値経緯)陰性になってからも血液吸着による(血液浄化療法)除去治療3回~5回でだいぶ改善される。
初期の頃1クール7回の血液浄化を行っていた。
現在は5回ほどでいいようだ。(私自身も途中から5回の治療で終了している。)
抗体値は、厳密には0.2NMOL/L未満でも抗Archの存在数値上昇(変化)が起こっていると考えられている。(専門医の解説)
0~0.2NMOL/L未満の間で抗体値の変化していると考えられるため、血液吸着による抗AChR除去が効果を発し、症状の改善が見られる。私の場合その効果は高い。
ウィフガートの治療を始める前に、医師から血液浄化療法で治療効果が良い患者には期待が持てるとの説明があった。その期待通りの結果(1年入院なし)となった。
症状の改善の高さ(血液吸着と比べ)はまだ弱い感じはするが、入院なしで治療できるのは大きな進歩だ。
治療前検査(筋電図)
入院するほど症状悪化するときは決まって治療前筋電図検査に異常がでる。
誘発筋電図検査・・・腕、肩、顔など電気刺激を行い筋肉からの波形を観察
この数年0.2未満の状態(セロネガティブ)が続いているが、症状悪化時、筋電図に異常が出る。
その他検査
呼吸機能、心電図、レントゲン、MRI、CT、胃カメラ、エコー、骨密度など治療開始前の検査で忙しい。又、初期の頃目を閉じていても天井の照明が眩しく明るい部屋や検査室に苦しんだ。その後医療用キャップを深くかぶる(日常生活でも常に必要としている)ことでまぶたを覆い眩しさを軽減している。
抗アセチルコリン(抗AChR)数値の推移
0.5NMOL/Lが最高値
0.5NMOL/L時、立つ歩行は難しい状態。
又、眼瞼下垂や顔面筋飲み込み等ひどくなる。しかし、複視はそれほど悪くはない。
頻繁に物を落とすことが多くなり、食事がまともに取れなくなる。5~6kグラム体重の減少でこれ以上の悪化は危ないと病院へ連絡、入院となる。入院後しばらくは自力でトイレや病院内の移動は介助が必要となる。
腕の力も弱くお箸やスマホ、車椅子を自力で動かす力も出ない。
抗体の変化
胸腺摘除術(2016年10月)
【拡大胸腺摘除術】
・・・その数カ月後・・・抗AChRに変化
◆2017年 手術翌年
しばらく0.3~0.5NMOL/Lの数値続く
2017年7月と9月0.2NMOL/L未満へ
そして10月検査0.3NMOL/L
11月0.4NMOL/L
◆2018年
1月~11月まで0.2NML/L未満
◆2019年
1月~12月 0.2NMOL/L未満
2020年2月に0.2NMOL/Lが一度出現(やっぱり消えてはない。)
それ以降(現在まで)0.2NMOL/L未満が続いている。
現在の治療状況
プレドニン10㎎/日
タクロリムス(免疫抑制剤)4㎎/日
その他 全17種類の薬を毎日服用
現在ウィフガートによる治療を受けている。
約1ヶ月の間をとり、ウィフガートの治療を受けることで日常生活を送ることができる。